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継手とは、配管と配管を接続するために使用される重要な部品です。
配管同士を確実かつ安全に接続することで、流体の漏れを防ぎ、設備全体の信頼性を高める役割を果たします。
数ある継手の中でも、工具を使わずにワンタッチで接続・分離が可能な日東工器の迅速流体継手「カプラ」についてご説明します。
「カプラ」は配管やホースの接続・分離をスムーズに素早くできる継手です。
例えば、バルブがソケットとプラグの両方に内蔵されているタイプでは、接続することで流体が流れ、分離すると流体が継手から流れ出ないようになっています。
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●接続・分離の際は工具が不要。
「カプラ」の場合、継手同士の接続は工具を使わずに接続ができ、作業の効率化を図れます。
●誰でも素早く接続・分離できます。
●狭い箇所でもスムーズに接続・分離ができます。
電気コンセントのソケット(メス)、プラグ(オス)と同じように、継手にもソケットとプラグがあります。
ソケットとプラグを接続することで流体を流すことができます。
「カプラ」には、バルブがあるものと、バルブがないものがあります。
バルブ付きの「カプラ」では、ソケットとプラグの接続・分離操作により自動的にバルブが開閉します。このバルブ付きのタイプには、以下の2種類があります。
両路開閉型:ソケットとプラグの双方にバルブが内蔵されており、分離時に配管内の流体が流出しない構造です。
片路開閉型:ソケットまたはプラグの片方のみにバルブが内蔵されており、分離時にはバルブが内蔵されている側の配管内の流体のみ流出しません。プラグがバルブなしのタイプは、空圧式作業工具の接続部などで使用されることが多いです。
このように、バルブ付きの「カプラ」は、分離時に配管内の流体の外部流出を防ぎたい場所に最適です。
一方、バルブがない「カプラ」も存在します。
両路開放型:ソケットとプラグ共にバルブが内蔵されていないため、分離時に流体が流出します。圧力損失を大幅に低減でき、粘度の高い流体にも使うことができます。
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「カプラ」と配管をつなげるには、配管の形状に合う「カプラ」の取付形状を選ぶ必要があります。
以下は、主な4つの取付形状を示しています。
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主な「カプラ」の流体通路となるプラグ本体とソケット本体の材質を示します。
本体材質 | 主な適用流体 | |
一般名称 | 表示記号 | |
真ちゅう | BRASS | 空気・水・油 |
鉄・鋼鉄 | STEEL | 空気・油 |
ステンレス鋼 | SUS | 空気・水・油 |
「カプラ」の内部にはシール部となるOリングが存在します。その材質と特性を示します。流す流体に合わせてシール材質を選びます。
【Oリングに用いられるシール材質の特性】
シール材質 | 一般温度範囲 (注1) |
特性 (注2) |
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一般名称 | 表示 記号 |
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ニトリルゴム | NBR | -20℃~+80℃ | 標準材質で、耐油性に優れています。 |
水素添加 ニトリルゴム |
HNBR | -20℃~+120℃ | ニトリルゴムと比べ、耐熱性・対候性に優れています。 |
ふっ素ゴム | FKM | -20℃~+180℃ | 耐熱性・耐候性・耐油性に優れ、広範囲に使用できます。 |
クロロプレン ゴム |
CR | -20℃~+80℃ | 耐候性に優れています。 冷媒(R134a等)に使用できます。 |
エチレン プロピレンゴム |
EPDM | -40℃~+150℃ | 耐蒸気性・耐温水性・耐候性・耐オゾン性に優れています。 |
パーフロロ エラストマー |
P | 0℃~+200℃ | 耐薬品性・耐溶剤性に優れています。 |
(注1)同材質のゴムでも、「カプラ」の特性によって使用温度範囲は異なります。詳細は「カプラ」の各仕様を参照してください。各表示記号は、ふっ素ゴムの場合を例にするとFKMになります。 |
以下の項目を確認の上、最適な「カプラ」を選択してください
1.流体の種類
流体の種類により適合する本体材質・シール材質は異なります。本体材質選定表、シール材質選定表を参考に選定ください。
2.流体の温度
流体の温度に適合した本体材質・シール材質を選定ください。
3.流体の圧力
流体の圧力に適合した本体材質・シール材質を選定ください。
4.自動開閉バルブの構造
バルブ構造には、両路開閉型・片路開閉型・両路開放型があります。配管用途に適合したバルブ構造の「カプラ」を選定ください。
5.使用環境
使用環境の温度条件や腐食しやすいなどの雰囲気を考慮して選定ください。
6.取付形状・サイズ
「カプラ」のタイプや材質が確定しましたら、最後に取付形状・サイズを選定ください。